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愛理のイケないつぶやき in iクラ

一人ワンライ企画「朝」

2018/04/08 20:52

先日ブログに書いた一人ワンライ企画の内容を載せようと思います。
また書けたら載せます

テーマは「朝」
キャラクターは隼人と茜
楽しいので、そのうち一緒にワンライやってくれる仲間を募集したいですw

内容はもう何百回何万回煎じです。すみません。
習作的な位置付けで雰囲気を楽しんでいただけると嬉しいです。勢いで書いてあまりに酷いところは手直しをしましたが、ほとんど手をつけていません…

あっ
連載のものと違うので切り離して…それでも良いという方のみご閲覧ください💦
申し訳ありません


ーーーーーーーーー


「おはよ、茜」

長い腕が腰に回ったと思ったら、ほんの少し後ろにひっぱられて、あたしの背中は先生の胸元にポスンと着地した。

まるで閉じ込めようとするみたいに腰に巻きつく腕、肩の上に乗る顎のとがった感触は慣れつつあったけれど、やっぱり簡単にあたしの鼓動を跳ねさせて、幸せな心地にしてくれる。温かいような、くすぐったいような、この気持ちは、ちょっとどう表現したらいいのか、他に良い例えが見つからない。

「おはよう、隼人」
「ん」

グリグリと肩に額を擦り付けられる。こんなことを言ったら先生に怒られてしまうかもしれないけれど、まるで大型犬がお気に入りの相手にじゃれつくみたいだ。

「今日はたまご?」

寝起きの少し掠れた気だるい声ももう何回も聞いているはずなのに、お腹の底を羽毛でくすぐられたような心地になる。

「うん、トロトロと固め、どっちがいい?」

私はジュージューと小気味の良い音を立てるフライパンに片手でたまごを割り入れながら尋ねる。
熱したフライパンの上で白身が泡立ち、黄身が艶やかに光った。

「トロトロがいい」

もちろん先生がそう答えるのはわかっていた。だって、もう数多の夜を越えたと同じだけ、こうして一緒に朝を迎えているから。でも、答えがわかっていても尋ねてしまうんだ。先生のその声で、耳元で、やけに甘く響くその言葉を聞きたくて。

「箸で割ったら黄身が溶け出すみたいなの?」
「最高だな」
「ふふっ。ベーコンつけるね」
「やった」

先生は大人なのに子どもみたいに無邪気に笑って、まるでご褒美だというかのようにちゅっとあたしのこめかみに一つ唇を落とした。それから、髪に顔を埋めて、すぅっと息を吸う音が聞こえてくる。

同じシャンプーボディソープを使っているはずなのに、何故か先生は頻繁にそんなことをする。まるで希少な花の香りを堪能するみたいに真剣に息を吸い込んで、それから感極まったみたいな吐息を漏らす。そして、その度にぎゅっと抱きしめてくれるのがたまらなくて、自分がとても大切でこの世で他に一つとない宝物のような存在になってしまったような、そんな気分にさせられてしまうのだ。今に限らず、先生はあたしをそんな気持ちにさせるのが上手い。天才なの?

だからハムよりベーコン派の先生の目玉焼きにつけるベーコンを常に冷蔵庫に欠かさない。あたしはもちろんベーコンも好きだけど実はソーセージを合わせるのがもっと好み。先生は塩コショウ派みたいだけれど、私はケチャップをたっぷりかけて。ちょっとずつ違う。それは実は少し寂しい。でも、それは本当に些末なことだ。好みが一緒じゃなくても、別にいいんだってもう知っている。先生がわからせてくれた。

そうやって、たくさんの同じことを重ねて、違うことを知ってーー。全て同じじゃないこと寂しく思ったり、だからこそ面白いと思ったり。
そういうことをこれからもたくさん重ねながら二人で手を繋いで、ずっと一緒に歩いていきたい。

フライパンに水を入れて蓋をして、火を弱める。そこからほんの数分。
だから、腰に回っている腕に手を重ねて振り返った。

「すぐできるから、座って待ってて?」
「……ん」

同じ熱を宿した目が至近距離で真っ直ぐに見つめ返してくる。心の奥底まで見透かしそうなその目に、もうかつてほど怖いという気持ちはないけど、それでも身の内がすくんで、まるでお腹の中で幾千もの蝶が一斉に翅を震わせたみたいな、そんな心地がする。それはとても幸せで温かい感じでーー。

この温かくてくすぐったい気持ちを先生にも味わって欲しい、共有したいって思う。
誰よりも先生が大切で、大好きだから。

今日も世界で一番幸せな朝を迎えたんだと噛み締めながら、この幸福感を何よりも大切な人に伝えたくて腕を伸ばした。

先生はあたしの願いが全部伝わっていたのかと思ってしまうくらい自然な動作でキスをくれた。

そのまま当然のように唇を貪られる喜びを噛み締めながら、あたしってやっぱり世界で一番幸せなんだと、大好きな人の熱を受け止めるのだった。



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白川愛理

魔法のiらんどでノロノロと小説を書いています。小説とゲームのシナリオ書きなどを主な生業としています。もはやパソコンデスクの部品。たいてい思考が迷宮入りしています。こんな私ですがよろしくお願いします。
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